令和5年度全国学力学習状況調査

更新日:2023年08月28日

結果及び分析

今年4月18日(火曜日)に全国学力学習状況調査〔小学校第6学年は国語・算数、中学校第3学年は国語・数学・英語科の各3教科、及び双方とも学習や生活に関する質問〕が実施され、その結果が7月31日に文部科学省より公表されました。本町教育委員会では、 町内の状況を公表します。平均正答率は次の表のとおりです。

正答率表

結果

小学校の平均正答率は、国語・算数共に全国・県を下回る

中学校の平均正答率は、国語・数学・英語すべてで全国・県を上回る

考察

【小学校・国語】

結果の文章と原因の文章のつながりを読みとること。また、ある調査研究の過程を示した資料から、わかったことをまとめて自分の考えを書くことなど、説明文に書かれている情報の扱いに課題が見られました。

また、「以外」を漢字で書くことや敬語「おっしゃる」「うかがう」を理解できている児童が少ないことがわかりました。反面、インタビュー取材の会話文を条件に合わせてまとめる問題は、多くの児童ができていました。

【小学校・算数】

どのような考えで計算式ができているか、筆算の過程でどのような作業をしているのか、という問題で正答率が低くなっていました。計算は正しくできていますが、計算式の意味について着目する習慣が必要だと思われます。

また、100人中の30%が何人にあたるかの正答率が低くなっていました。割合の理解は、中学校での数学(関数)の習得に影響しますので、再度確認しておきましょう。

【中学校・国語】

最終の「竹取物語」からの出題では、現代仮名遣いや古文の意味をほとんどの生徒が理解しており、特に、根拠を示して自分の考えを書く部分では、無解答が少なく、最後まで考えて書く努力がうかがえました。

課題は、「…おし量る」を漢字「推し」で表す問題でした。メディアでも「イチオシ」の表示が「一推し」と「一押し」があいまいです。漢字の持つ意味を意識して文章を読んだり書いたりすることが大切です。

【中学校・数学】

数と式の領域における理解度は十分ですが、図形やデータの活用が苦手な生徒が多いようです。「(第一・第三)四分位数」「中央値」の意味や「箱ひげ図」を活用する効果について確認する必要があるでしょう。

【中学校・英語】

無解答がほとんどなく、学校紹介の英作文を書くという最後の問題まで粘り強く取組めており、英語を理解したいと願う生徒が多いようです。

特に「聞くこと」領域の正答率は高く、授業の中でALT(外国語指導助手)や本町独自で実施する「スパトレ(Webによる対面式英会話)」による英語慣れが、順調にすすんでいることがうかがえます。

ただ、正答率が低かったのは、三段落程度で書かれた英語の文章の概要をつかむ問題でした。まとまった英語の文章で、著者が何を伝えたいのかを読み取る練習が必要だと思われます。

※「話すこと」領域の採点結果は、8月末に公表されます。

【児童・生徒質問紙】

質問「自分には良いところがあると思いますか」に対して、「当てはまらない」という回答は、中学3年生では0%でしたが、小学6年生では約9%でした。心と体が成長していく過程では、頑張っても満足な結果につながらないことは誰にでもあります。

コロナ禍が収束に向かう中で、学校行事が通常に実施されるようになりますので、勉強以外の面でも活躍できる機会がたくさんできます。それをチャンスにしましょう。

ただ、これから目覚め、形成していく『自分の良さ』は、周囲の人の方が気づきやすいのかもしれません。