2026年エルニーニョによる農作物被害について
1. 2026年エルニーニョの現状と気象見通し
2026年春からエルニーニョ現象が発生しており、秋にかけて継続・発展する見通しです。一部の予測では、過去最大級に発達する可能性も指摘されており、厳重な警戒が必要です。通常、日本におけるエルニーニョ現象は「冷夏・長雨」をもたらす傾向があると言われてきました。しかし、近年の気候変動(地球温暖化)による気温の底上げに加え、今年は上空の「チベット高気圧」と地表付近の「太平洋高気圧」が重なる「ダブル高気圧」の影響により、これまでとは異なる気象が予測されています。そのため2026年は「災害級の猛暑」に加え、極端な少雨(干ばつ)と多雨(ゲリラ豪雨)が交互にやってくる可能性が示唆されています。
2. 農作物への具体的な影響と対策
極端な気象の変化は、当町が誇る果樹や特産品に直接的なダメージを与えるリスクがありますので、それぞれ作物に応じた対策を取るように努めてください。
🍊 果樹類(柿・柑橘・梅 等)
柿や柑橘などの果樹において、今年は「高温障害」が最大の懸念事項です。
- 着色不良と異常落果(柿・みかん等)
果実が色づくためには、昼夜の寒暖差(特に夜間の冷え込み)が不可欠ですが、秋口まで夜温が高い状態が続くと、色づかない「着色不良」が起きる可能性が高まります。また、極端な高温と乾燥ストレスが重なることで、収穫前の果実が自ら落ちてしまう「異常落果」のリスクも高まります。 - 日焼け果(サンバーン)
強烈な直射日光によって果実の表皮が火傷のように茶色く変色してしまい、商品価値が大きく損なわれます。
【具体的な対策】
- 夏季剪定の工夫:果実に直射日光が直接当たらないよう、葉や枝を適度に残して日陰を作るようにします。
- 日焼け防止剤の活用:炭酸カルシウムなどの日焼け防止剤の散布が効果的とされています。
- かん水(水やり)の徹底:土壌保湿のため、涼しい時間帯(夕方〜早朝)にこまめなかん水を実施してください。日中の水やりはお湯をかけることになり逆効果となるため避ける必要があります。
- 土壌の保護:敷き草(敷きわら)などを根元に活用し、土壌水分の蒸発と急激な地温上昇を防ぐようにしてください。
🌿 特産物(山椒 等)
当町の特産である「山椒」などは、気象変化に敏感なため特に注視が必要です。
- 極端な乾燥と湿害のダブルリスク
山椒は根が浅く張るため、「乾燥」にも「過湿」にも非常に弱いというデリケートな特性があります。「極端な干ばつ」は樹勢低下や枯死を招き、一転して「ゲリラ豪雨」が起きれば急激な過湿により根腐れを引き起こす恐れがあります。
【具体的な対策】
- 急激な水分変化を和らげる環境づくり
干ばつ時に備えて敷き草による根元の保湿を行うと同時に、ゲリラ豪雨に備えて園地の排水対策(溝切りなど)を今のうちに徹底し、水が溜まらないようにすることが重要です。
🌾 水稲(米)
お米の品質(等級)にも猛暑の影響が直結します。
- 白未熟粒(しろみじゅくりゅう)の多発
夜間も気温が下がらない「熱帯夜」が続くと、稲が過剰に呼吸をしてしまい、体力を消耗します。その結果、デンプンが米粒に十分に蓄積されず、米粒が白く濁る「白未熟粒」が多発し、等級落ちの原因となります。
【具体的な対策】
- 出穂後のこまめな水管理
田んぼの地温と水温を下げる工夫が必要です。日中を避け、かけ流しや夜間灌漑(夜に水を入れる)など、稲の熱を逃がすように努めてください。
更新日:2026年06月30日